節分が過ぎ、日ごと春の訪れを感じられるようにまりました。
春は旅立ちの季節でもあり、また新たな出会いの季節でもあります。 陽気が良くなると旅行へ行かれる方も多くなりますが、 「旅行中、お参り事等はどうすれば良いですか?」 と聞かれる事があります。 留守中の御先祖様へのお勤めは気になりますね。 誰かに頼むわけにもいかずお位牌や仏壇を旅先へ持っていく事もできませんし どうしたものでしょうか。。。 ご先祖様の供養で大事な事は何でしょうか。 それはご先祖様に「いつもお守りくださりありがとうございます」と感謝の気持ちを伝える事です。 お茶・お花を供える事、お経をお唱えする事、お参りすることも実は仏様をはじめ、ご先祖様への 感謝を形で表したものです。 我々は1人で生まれてくる事は出来ません。両親があって初めてこの世に生まれてくる事が出来るのです。 両親はと云うとまたそれぞれの両親から。 仮にそこから7代遡れば128人の御先祖様がいらっしゃいます。 10代、20代と遡ればものすごい人数になりますよね。 その中の一人でも欠けると我々は今現在ここに存在する事は出来ません。 このように多くの方々がおられて初めて生まれてくる事が出来るのです。 また昔は血のつながりと云っておりましたが、我々の身体の中にはご先祖様の情報がDNAの形で残されています。 これは今この瞬間も我々を生かすために1秒も休むことなく、どんどん細胞分裂を繰り返して増え続けています。 言いかえればご先祖さまと共に私たちは生きている事になります。決して1人で生きているわけではありません。 いつも多くの御先祖様のお陰で生かされて生かされているのだという感謝の気持ちを忘れずに 日々の生活を送る事が大切です。 家でも旅先でも朝・晩「ありがとうございます。おかげさまです。」の気持ちを持って手を合わせて頂ければ良いと思います。 このご先祖様をずっとずっと辿っていくとどこへつながっていくのでしょうか。 実は13仏様の中の12番目の仏様「大日如来様」とつながっています。 大日如来さまは全ての仏様の御親様で宇宙そのものであります。 その中にある我々を含め命有る者も無い者も全て大日如来様の現れであります。 我々は大日如来そのものでもあり、その一部でもあります。 お大師様御作の 「阿字の子が阿字のふるさと立出でて また立帰る阿字のふるさと」 という和歌があります。 御詠歌の中に出てきますので、一度は耳にされた事がある方もいらっしゃることでしょう。 ここに出てくる「阿字(あじ)」は大日如来様を現しております。「阿字の子」は我々の事です。 我々は大日如来様の世界から生まれてきてこの世で修行し、修行が終わればまた大日如来様の元へ帰るという意味です。 毎日の生活では嬉しい事、悲しい事、楽しい事、辛い事等々色々な事があります。 もしかしたら苦しい事の方が多く感じることでしょう。 大日如来様、ご先祖様から頂いたこの身体で日々修行と考え、一日一日を仏様、ご先祖様はじめ 多くの方々に支えられて生かされている事に気づき 「ありがとうございます。」 と感謝の気持ちを持ち続けていく事が何よりの御供養になります。 朝に礼拝 夕べに感謝 旅先でも忘れずに手を合わし感謝しましょう。 合掌 極楽寺 酒越光覚
by gokurakuji_houwa
| 2012-03-03 15:49
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